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繰越欠損金は10年間の控除が可能(青色申告の特典)/個人の赤字を法人に引き継げるのか?
法人の赤字(繰越欠損金)は10年間繰り越しすることができます。個人事業主ですと、赤字を出しても繰り越しできるのは、3年間です。法人の方が少々有利だということができるでしょう。
こちらのページでは赤字の繰り越しとはどういうことなのかを含めてご説明したいと思います。
ページの最後では、個人事業時代の赤字を、間接的に新規設立された法人に引き継ぐ方法にも触れています。こちらは是非御確認いただきたいところです。
※繰越ができるのは青色申告をしている場合だけです。青色申告の特典として、こちらの制度が設けられているのです。
※個人事業主の場合は、繰越欠損金という表現ではなく、所得税法で純損失の繰越控除と呼ばれています。性質はほとんど同じですが、呼称が異なるものとお考えください。
白色申告では、赤字の繰り越しはできませんので、必ず青色申告者となりましょう。
赤字の繰り越しは、法人税の計算、所得税の計算において、かなり大きな意味を持ちます。
会社設立後の初年度、個人事業の開業初年度は、赤字になってしまう業種もあるものです。この赤字を翌期(翌年)に繰り越して節税したいものですが、実はこちらは青色申告者しか適用することができないのです。
必ず青色申告者となるべく申請書の提出は行ってください。万一にも白色申告となってしまうと、100万円税金を損するとか、そういった事態にも発展しかねないので、ご注意ください。
※青色申告をするには、法人ですと法人設立の日から3ヶ月、個人ですと開業日から2ヶ月以内(又は毎年3/15まで)に青色申告承認申請が必要となります。
欠損金の繰越控除は、税額に大きな影響を与えます。
法人ですと10年、個人事業主ですと3年、欠損金を翌期(翌年)に持ち越して、繰越控除ができるのですが、こちらは具体的には、次のような仕組みになります。
例えば、利益状況が下記のような状態だとします。
黒字 | 赤字 | |
1期目 | - | -1,000,0000円 |
2期目 | +3,000,000円 | - |
この場合、1期目は、法人ですと税金がほとんど生じません。法人税は利益に対して税率が乗じられますから、そもそも赤字ですと課税がされないのです。ただし、地方税均等割だけは赤字でも生じますので、資本金等が1,000万円以下ですと7万円ほどは支払いは生じますが。
2期目は3,000,000円の黒字です。
白色申告ですと、単純に、3,000,000円に税率が乗じられてしまい、1期目の赤字は加味してもらえません。
しかし、青色申告ですと、1期目の赤字(欠損金)を2期目の黒字3,000,000円から減額してから、税率を乗じることができるのです。
3,000,000円-1,000,000=2,000,000円となり、2,000,000×税率、で税金が計算されます。
こちらの例ですと、おそらく250,000円ほど、青色申告をしている方が税金が安くなるのです。大きな金額だと言えますね。
もしも、1期目の赤字が5,000,000円あるような場合で、2期目の黒字でも吸収できないような場合には、3期目以降の黒字からも欠損金の繰越控除ができることとなり、法人ですと、10年間は繰り越せることになるのです。
現実的には、10年間繰り越し欠損金が消えないとなると相当経営が苦しいとなるのですが、初期投資がかなり高額な場合は、4年、5年と欠損金が繰り越されることもありますので、やはり、法人の方が個人よりも少しだけ有利だと言えるでしょう。
赤字がでないのがもちろん一番ですが、経営をする以上は、赤字が出てしまった場合の税務知識も抑えておきたいところです。
個人事業のときに赤字の繰越控除(純損失の繰越控除)を使い切れないまま法人成りした場合は、個人事業の赤字を法人に引き継ぐことはできるのでしょうか?
こちらは、残念ながら「引き継ぐことはできない」ということになります。
しかし、間接的に、個人事業の赤字を法人に繰り越すような効果を生じさせることができます。
個人事業の赤字が残っている状態で、法人から役員報酬をもらいますと、その個人時代の赤字を役員報酬の給与所得から控除することができるのです。
すると、法人で源泉徴収された所得税を個人の確定申告で取り戻す(還付)することができるのです。法人化しても、法人に赤字は繰り越せないが、個人としては赤字を貯めて繰り越している状態なので、そこを利用するわけですね。結果的には、役員報酬を経由して、個人事業時代の赤字と新設法人の利益を相殺することができるのです、
この場合は、個人事業の法人成り後も、個人の確定申告を行っていくことが必要となりますのでご注意ください。
また、個人事業時代の赤字の繰越が9年に延長されるようなこともございません。あくまでも繰り越せるのは3年間ということになります。
こちらの赤字の引継ぎ的裏技は、かなり忘れがちなポイントとなりますから、ご注意いただければと思います。せっかくの赤字の繰越を使えないままでは、もったいないですからね。内容としては、個人と法人が絡むやり方となるので、少々複雑ですから、顧問税理士によく相談して進めていってくださればと思います。せっかくの赤字の繰り越しが使えないともったいないですからね。
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