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セラピストさん、ヒーラーさんの法人設立手続きは難しいものではありません。
セラピストの方、ヒーラーの方の場合、法人設立という形式ではなく、個人事業開業という形式で起業されていることが多いものです。
これは、法人となると株式会社ですと起業時に20万円ほどの費用がかかることなどがありますから、低コストで始めるには個人事業の方がメリットがあるわけですね。
一方で、法人の場合には、信用力が高まりやすいという特徴があったり、節税をしやすいというメリットがありますので、一言でどちらが良いとは言い切れないものです。
それぞれのセラピストさん、ヒーラーさんの考え方により、どちらを選択するかを決めていく必要がありますが、できる限り税理士などに相談して、後から後悔しないような決定をしていただきたいものです。初回は無料相談で対応してくれるところも多くありますし。
起業時には個人事業主として開業して、後々に会社にする(法人化する)という方法も1つの選択肢として良いかと思います。
起業からしばらくは個人事業主として活動し、売上高と利益が大きくなってきてから法人化(会社設立)する方も多くいらっしゃいます。こちらはなぜかと言いますと、利益が小さいうちには個人事業主の方が税金が安くなる傾向にあるためです。
利益が大きくなると、反対に法人の方が税金が安くなることになります。
そのヒーラーさんの利益額の増加と共に組織形態を変えるという節税戦略があるんですね。
ただし、税理士の我々が言うのもなんなのですが、その税金の部分が最も重要だとは言い切れないのです。起業後にお客さんが受けるイメージとしては、法人形態の方が安心感があると言えるかもしれないのです。
信頼関係のあるお客さんであれば、個人でも法人でも気にしないとは思います。しかし、「悩み事をお持ちで初めてセラピストさんやヒーラーさんの相談したいと考えた人」が、例えばインターネット検索でセラピストさん・ヒーラーさんを探したとします。この際には、あくまでもカウンセリングをしてくれるセラピストさん、ヒーラーさん個人に注目はするとは思いますが、ホームページのどこかに少しだけ法人運営であることが書かれていると、安心されるお客さんはいらっしゃるかもしれないのです。
ヒーラーさんやセラピストさん向けのスクールを主宰する場合にも、法人であるということで信用力が増すかもしれません。
そう考えると、少々コストが大きくなったとしても、最初から法人という選択をするのもありではないでしょうか。
個人事業でも法人でも、起業後には、青色申告の申請を税務署へ対して行うことはお忘れにならないでください。
青色申告の場合にのみ認められている節税方法(青色申告の特典と言われます)というものがございますので、申請をし忘れてしまうと大きな損失を受けることになりかねないのです。青色申告の申請については、個人事業開業で2か月以内、法人設立で3か月以内と期限が設けられていますのでご注意くださいませ。こちらを提出するか否かで、税額が変わってきてしまいますので。
なお、「白色申告だと適当に経理しても良いという話を聞いたので白色申告にした」というセラピストの方が過去にいらっしゃったのですが、白色申告だから適当な数字で良いというようなことはありませんし、会計記帳も必要ですので、やはり青色申告がおすすめであると言えるでしょう。青色申告となると、確定申告の際に提出する決算書類が少しだけ多くなりますが、記入箇所は少し増える程度ですので、負担としては小さいと言えるのではないでしょうか。
現金売り上げはついついメモを忘れがち。ご注意ください。
税理士として様々な業種の経営者さんとお付き合いさせていただいていますが、現金商売の場合には、現金収入を売上に計上し忘れそうになるケースがあるようです。
ヒーラーやセラピストの方がカウンセリングをした際に、お客さんからお金を現金でもらうこともあるでしょう。このような場合に、その場ですぐに売上高をメモするか、領収書の写しを保管しておかないと、ついついそのまま忘れてしまうこともあるかもしれません。
もしも、売上の計上忘れがあると、税務調査で大きなペナルティーを受ける可能性がありますので十分にご注意ください。過去のカウンセリング記録から税務署が売上計上されているかを調査した際に、もれてしまっていると、本人は本当に忘れてしまっただけでも、税務署はわざと計上しなかったと疑ってしまい、悪い印象を持ってしまうこともあるのです。
セラピスト、ヒーラーの方々は、単発ではなくてコースとして顧客サービスを行うこともあります。この場合には、貸し倒れ損失、つまり回収不能が生じる可能性も考えておきたいところです。
コース料金となると、まとまった金額になると思います。そして、コース契約が5本なので、今後いくら入ってくるという前提で収入予測をされると思います。しかし、残念ながら、途中から入金されなくなってしまうという事例もあります。ヒーラーさんで、回収不能が多いと少し困っていた方もいらっしゃいました。
それであれば、最初の事業計画の中で、何%は回収できなくなるだろうと考えてしまって、その前提で収支計画を練る方が安全ということができます。最初から覚悟しておくことで、精神的にも疲れなくて済むかもしれませんね。
このように、最初から回収不能となる%を決めて事業計画を立てるというのは、大企業も含めて多くの会社が行っていることでもありますね。
自宅で起業・開業することは可能です。
セラピストの方や、ヒーラーの方は、ご自宅でまずは開業される方が比較的多いものです。
税法上、または会社の登記をする上で、自宅を事務所や店舗とすることについては特に問題がありません。セラピストさんやヒーラーさんの場合には、必ず外部に事務所を設けなくてはならないとか、そういった法律は存在しないんですね。
問題となるとすると、次にありますように、賃貸住宅の場合でしょう。
ご自宅で開業される場合に、賃貸住宅の場合は少々ご注意が必要です。法人設立をすると、法務局に対して、会社の所在地を登記しなくてはなりません(登記とは登録みたいなものです)。
大家さんとの契約書をご覧いただきたいのですが、実は、会社(法人)の所在地として登記してはならないと契約書に記載されているケースもあるのです。この場合は、外部のバーチャルオフィスを登記する会社住所とするなど、対策を練る必要がありますね。このあたりも司法書士や税理士に一度ご相談いただければと思います。自宅で開業したところ、大家さんからクレームが入り、出ていくように言われてしまっては困りますからね。
会社設立をすると、定款という書類に会社の事業目的を書かなくてはなりません。税理士や司法書士に会社設立を依頼すると代わりに文言は考えてくれますが、ご自身で会社設立登記をする場合もあると思いますので、参考例を少しだけ挙げておきたいと思います。
・ヒーリングサービスの提供
・ヒーリングサロンの運営
・各種セラピー、ヒーリング及びカウンセリング施設の運営
もしもスクールを開いたり、教育をするのであれば、以下のような事業目的も追加しましょう。
・セラピー及びヒーリングに関するスクールの運営
・ヒーリングに関する教育事業
雑貨販売とかも行う方も多いので、そういったケースでは下記のような事業目的を追加しましょう。
・ヒーリングに関する雑貨の輸入、販売
※輸入を行わないのであれば、その記載は不要で、販売のみを記載してください。
資格を取り扱うのであれば、次のような事業目的を追加しましょう。
・ヒーリング及びセラピーに関する資格認定
開業後、複式簿記による会計記帳を行いますと、会社の損益や財産の状況がよく見えるようになります。簿記の知識の習得には少々の時間がかかりますが、時間的に余裕がある場合は、勉強してみることをおすすめしております。ただ、開業当初の1年目、2年目は大変お忙しいことも多いと思いますので、複式簿記による記帳は税理士事務所(会計事務所)に任せてしまう方が多いのも事実です。最初に税理士に任せて簿記によるきちょうがされた総勘定元帳をもらうと、その次からはご自身でそれを真似することもできますので。
ここまでご覧くださり、ありがとうございました。当税理士事務所には、お気軽に無料相談をお申込みくださればと存じます。
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