起業家が騙される起業セミナー等について。

こちらでは、会社設立等されたばかりの起業家を狙った悪質・悪徳な商売・商法に関して事例を挙げて簡単にご説明いたします。

起業家向けの無料セミナーにも怪しいものとございます。無料なので参加してみようかなという気持ちにはなるのですが、その後に高額契約を結ばされることもあるのです。

内容としては自己啓発ばかりなのに、数ヶ月に及ぶプログラムによって、かなり高額な料金体系となっているものがあるのです。セミナーの中でも悪徳なもの、詐欺的なものは、インターネットで主催者情報を調べるとある程度は見分けられることもあります。悪徳な起業家セミナーとして有名になっていることもあるのです。「契約するまで帰らしてもらえなかった」とか様々な情報が流れていることもあります。

しかし、見分けられないこともありますのでご注意くださいね。この場合は、参加しても、すぐにバックエンドの高額な商品やサービスに申し込まないようにしましょう。断りにくい雰囲気にされることもありますが、そこは皆様も経営者となられたわけですから、勇気を持って断ってしまいましょう。なお、月額払いの契約で、途中解約してそれ以上の支払が生じないようなものであれば悪質性は低い可能性が高いですね。

なお、悪徳セミナーでは、サクラが紛れ込んでいて、そのサクラが契約をその場で申し込んで、他の参加者が契約しやすい雰囲気を作り出そうとする劇場型セミナーの傾向があります。

あなたの商売を加速させるとか、マーケティングを構築するとか、USPを作りますというコンサルタントの中にも、ちょっと私からすると、とんでもない人がいます。

ビジネスのアイディア、販路の開拓をコンサルティングしてくれるというものの、その実態としては、かなり不利益な契約を結ばされてしまっているケースもあります。

その売り上げの何割かをいつまでもコンサルタントに支払わなくなってしまっているケースもあるのです。マーケティングやUSP作りを定型的に行って、それで皆様からずっとお金を取り続けようなんてするなんて、我々からすると、ちょっとひどいなと思いますね。

売上の何割も持って行かれてしまえば、起業家の手元にはそんなにお金が残らないので、その起業家はそのビジネスで人を今後雇うようなことは難しいでしょう。

人件費を賄えず、そのコンサルタントに利益を献上し続けることになってしまいます。会社設立や個人事業開業して経営者になったにも関わらず、そのコンサルタントの従業員のような立場で働かなくてはならなくなるのです。我々は、このような法外な割合をピンハネし続けるコンサルタントの手法は好きではありませんね。コンサル契約を締結し、売上高に応じた支払いをする場合は、期間のある契約として、契約解除後もそのビジネスを継続できるような契約としたいところです。

そのコンサルタントが不要であることに途中で気が付いても、解約できないようになっていることが多いのです。もしくは解約したらそのビジネスを継続してはならないという条項が契約書に盛り込まれていることもあるのです。このようになってしまっている方は、すぐに弁護士に相談した方が良いでしょう。

なお、怪しいコンサルタントも、最初は上で述べたようなセミナー形式を開催することがあります。

起業家の資金を狙って非常に高額な料金を取る広告業者もいます。HP作成やSNS広告の方法を教えてくれたり、セミナーの集客を手伝ってくれるということなのですが、手伝ってくれるのは最初だけで、あとはほったらかしになってしまうことがあるようです。HPも大したものではなく、それに対して数百万円と言う高額な契約を結ばされてしまってはたまりません。100万円などでもかなり高額なのですが300万円、500万円と、内容に対してかなり高額なケースも存在するようです。

集客がうまくいきそうに感じさせるのがうまいので、大きな注意を持ってご対応ください。詐欺とまでは言えなくても、かなり悪質な例が後を絶たないのです。

こちらも、最初はセミナー形式で参加者を募って、そこからものすごい営業を仕掛けてきることがよくあります。その業者の社員たちにはノルマが課されていることも多く、非常にしつこく電話してくることもあるのです。

起業家が設立した会社の資本金を狙って、又、個人事業の開業資金を狙って、投資に勧誘して、そのお金をそのまま持ち逃げするような例もあるようです。運用利率が高い金融商品の話などが舞い込んできたときは、冷静にご検討ください。

海外の無税のタックスヘイブンへの投資だなどと適当なことを言って高額な利回りを謳い、起業資金を投資させるのです。私が聞いてきた限りでは、ほとんどのケースではお金は戻ってきません。大切な起業資金を失ってしまわないようにご注意くださいね。特に最初の内は運用がとてもうまくいっているようなデータを持ち出し、「知り合いに紹介して欲しい」を頼み込んでくることもありますが、ここで紹介して後々に詐欺と判明した場合などには、紹介した方との信頼関係にもひびが入ってしまうこともあるので大きな注意が必要です。

個人事業の場合には盗難や災害により、損失を被った場合には、所得税法によって経費処理が認められていて、損失のうちの何割かは節税と言う形で取り戻せます。これは雑損控除という税制です。しかし、雑損控除は詐欺の場合には適用することはできません。投資詐欺などの場合には、雑損控除の対象外なのですね。実際にそれが投資に回されていて損失が生じたとしても、事業所得との損益通算は難しいと言えるでしょう。

起業してから社長として何年も働いていると警戒心や人を見る目が養われますが、起業したばかりの社長は脇が甘い人がいるということを詐欺師も知っていて、起業したばかりの社長に狙いを定めてくるのでしょう。