脱サラ起業して成功する方法

既にやりたい業種がある場合は良いのですが、まだ業種の選択が完了していない方は、「脱サラ起業の成功の確率は、その業種によって大きく異なる」ということを抑えてくださればと思います。

廃業率が高い業種もあれば、低い業種もあるのです。例えば、我々税理士のような士業は廃業率が非常に低いのですが、反対に、飲食店などは比較的高い傾向にあります。

業種の選択で失敗して、既に市場が小さくなっていて過当競争が行われている業界で起業してしまうと、やはり成功率は下がってしまうのです。もちろん、斬新なアイディアで、一般的には不況業種と言われる業界において大成功をされる方々もいらっしゃいますので、一概に言うことはできないのですが。

一時的にブームとなっている商品やサービスがあって、その業種で脱サラ起業するというのもリスクは大きくなります。

大きな資金を貯めることができる可能性が高いのであれば、その資金を次の商材に投下していけるので問題ないのですが、そうでない場合は、ブームが去った後に収入源が途絶えてしまうので、資金繰りが苦しくなってしまう恐れがあります。

一時的なブームなのか、それともその商材は定着していくものなのか、きちんと見極めたいところです。

ブームに乗って会社設立して失敗する例というのは、よく聞きますのでご注意くださいませ。

事業計画は入念に練りましょう。運転資金がいくらかかり、設備資金がいくらかかるのかを考えるのは当然です。その後の数年間の損益計画も立案しておきたいところです。

また、重要なことは損益計画だけではなく、資金繰り計画も作成しておくことです。資金繰り表を作成する際には、生活費に関しても考慮したいところです。

損益と資金繰りとでは大きく乖離が生じることがあるのですが、利益が出ているけれどもお金が無くなるようなことは避けたいものです。いわゆる黒字倒産のような事態ですね。

可能な限り、計画案としては、3か年計画くらいは作成したいところです。

なお、販売経路や仕入経路など、そういった部分もしっかりと戦略を立てておきましょう。

特に、脱サラ起業後の見込み客がいないようなケースでは集客をどのように行うのかは非常に重要ですので、そこは一番力を入れて検討したいところです。

もしも主にウェブで集客をする予定であればホームページなどを制作すると思うのですが、ここには非常に大きな力を投入していきたいところです。ホームページ作成を外注するのであれば、業者選びも極めて重要になります。

集客に自信がない場合は、会社員の時代に見込み客を増やすための営業を行い、収入の見込みが立ってから起業するのもありでしょう（副業で基盤を作ってから脱サラする方法）。現実的には、こういう判断をした方が良いこともあります。

脱サラ起業後に行う事業で多くの資金が必要となる場合には、融資の獲得が必要となることも多いと思います。融資獲得に失敗すると事業が開始できないような場合は、融資獲得にほとんどの力を注力しても良いくらいですが、実際には起業に当たっては、その他にも準備しなくてはならないことも多いと思います。

そのため、融資の獲得が必須と言う方は、安全性を優先するためにも、我々のような税理士事務所に融資獲得サポートのご依頼をされることもご検討ください。ちなみに、当税理士事務所では顧問先となられる方に対してサポートをしておりますが、リーズナブルな料金設定とはなっております。

フランチャイズを利用して脱サラされる方もいらっしゃいます。

フランチャイズにはノウハウを得られるというメリットがありますし、本部からのサポートは心強いものがあります。

しかし一方で、本部の経営が立ち行かなくなってしまうということもあり、こうなると皆様の経営はかなりの打撃を受けることになります。フランチャイズ経営を行う場合には、相手方の会社が信用に足りるのかどうか、慎重に見極めましょう。

その点、有名な会社のフランチャイズを始めるというケースでは安心かもしれません。この場合でも、ロイヤリティーの計算方法などはきちんとご理解してから契約をしましょう。

経営者は孤独です。脱サラ後しばらくしてから、この孤独さに気が付かれる方もいらっしゃいます。しかしながら、良い経営者の仲間やビジネスパートナー、専門家と付き合っていると、必要なときに必要なアドバイスを受けることができます。

経営者仲間ですと、同じような悩みを持っていることも多く、お互いに親身になって相談し合うこともあります。心理的に支え合える仲間がいることはとても重要です。

また、時にはお互いに協力してビジネスを行い、お互いの強みを活かして大きく成功することもあります。

脱サラをして会社設立したり、個人事業開業をする際は、家族（ご両親、配偶者、お子様）、友人、恋人などにはどうしても心配をかけてしまうものです。

特にご家族にとっては生活もありますし、起業される本人と同じように緊張感・不安を感じているかもしれません。

起業とは、自分一人で行うように思えますが、よく考えると周囲の人の助けもあって成り立つものだと思っています。感謝の気持ちを忘れずに、気持ち良く働かせてもらえるようにしたいものですね。

最後に、勇気を持って攻める経営をすることも大切です。使うべきところにはお金も労働力も投資して、営業や商品開発を行います。必要なところに投資ができないと、どうしても勢いが付かないのです。

また、必ず成功するという気持ちを持って粘り強く経営していると、急に道が開かれることが多いのではないでしょうか。反対に、最初からスムーズに行くことの方が少ないのです。

幸いにして、当税理士事務所のお客様の方々は経営センスがある方が多いのか、廃業される方は非常に少なく、皆様きちんと事業を発展させていらっしゃいます。会計を見ている限りは、やはり最初の脱サラ時に我慢の時期があって、そこを超えると急激に売上と利益が立ち始めることが多いのです。

増々多くの方々のご成功されることを願っておりますし、よりお役に立てるように我々も精進したいと思います。