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生成AIを企業へ導入するためのコンサルティング、業務別のプロンプト制作、バーチャルヒューマンやAIタレントの制作・運用など、生成AIを利用した新しい事業が急速に増えています。
これらの事業は、パソコンと生成AIサービスがあれば個人でも始められます。しかし、企業から継続的に業務を受託する場合や、AIタレントの著作権・肖像・音声などを管理する場合には、早い段階で会社を設立(法人設立)するメリットがあります。
一方で、比較的新しい事業であるため、
「定款の事業目的には何と書けばよいのか」
「生成AI事業を始めるために許認可は必要なのか」
「プロンプトやAI生成物の権利は誰に帰属するのか」
「株式会社と合同会社のどちらがよいのか」
と悩む方も少なくありません。
ここでは、生成AI導入コンサルティング、プロンプト制作、バーチャルヒューマン・AIタレント制作などを事業とする方が、会社を設立するときのポイントを解説します。
生成AI関連事業といっても、その業務内容や収益の得方はさまざまです。代表的なものとして、次のような事業が考えられます。
※私がこれまでに税理士としてお客様とお会いしてきた経験上も、AI関連の事業内容は新しいものが次々と出てきているので、今後も新たな事業が登場すると思います。
最初はプロンプト制作だけを受託する予定でも、将来的に研修、システム開発、コンテンツ販売、AIタレントの広告出演などへ事業が広がる可能性があります。
会社設立時には、現在の業務だけでなく、今後2~3年程度で行う可能性がある業務も定款の事業目的へ入れておくことが大切です。

生成AI関連事業は、個人事業主として始めることもできます。ただし、取引先が法人中心となる場合には、法人化が信用面で有利になることがあります。
そのため、基本的には当税理士事務所では法人設立をおすすめしております。
生成AI導入コンサルティングでは、取引先の業務内容、顧客情報、営業資料、社内マニュアルなど、機密性の高い情報を取り扱うことがあります。そのため、取引開始前に会社の登記事項証明書、情報管理体制、秘密保持契約、損害賠償に関する規定などを確認されることもあります。
「法人化しないと契約してくれないと見込み客に言われた」というお客様は一定数いらっしゃるので、信用面からは法人が有利でしょう。
また、AIタレント事業では、広告会社、制作会社、芸能関係事業者などと継続的な契約を締結する可能性があります。法人名義で契約を締結し、著作権や商標権などを法人に集約しておけば、担当者が増えた場合や第三者から出資を受ける場合にも管理しやすくなります。
次のような方は、早い段階で会社設立を検討してもよいでしょう。
会社設立時には、定款と登記簿に会社の事業目的を記載します。
「AIに関する事業」だけでは、具体的に何をする会社なのか分かりにくく、法人口座の開設や取引先の審査で詳しい説明を求められる可能性があります。
生成AI導入コンサルティング、プロンプト制作、AIタレント制作などを行う場合には、例えば次のような事業目的が考えられます。
実際の事業内容によって、すべてを入れる必要があるとは限りません。目的を増やしすぎると、何を行っている会社なのか分かりにくくなることもあります。
反対に、将来システム開発や研修事業を行う可能性が高いのに、その事業目的を入れない場合には、後から目的変更登記が必要になることがあります。現在の事業と将来の展開を確認したうえで、過不足のない事業目的を作成しましょう。
生成AI導入コンサルティング、プロンプト制作、バーチャルヒューマン・AIタレントの制作自体については、原則として特別な許認可は必要ありません。
AI法が全面施行されていますが、すべてのAI関連事業者に一律の営業許可を求める制度ではありません。ただし、AIを利用して行う具体的な業務によっては、別の法律や許認可が関係しますので、きちんとお調べください。
例えば、AI人材の有料職業紹介を行う場合には有料職業紹介事業の許可、労働者を取引先に派遣する場合には労働者派遣事業の許可が必要になることがあります。
金融、医療、法律、税務などの専門分野について助言する場合にも、それぞれの業法や資格制度に注意しなくてはなりません。
「AIを使っているから許可が不要」と考えるのではなく、AIを使って最終的に何のサービスを提供するのかによって判断する必要があります。
生成AI関連会社では、会社設立手続だけでなく、納品物やデータの権利関係を整理しておくことが重要です。
AIに入力する文章、画像、顧客情報などに第三者の著作物や個人情報が含まれている場合、入力方法や利用目的によっては問題となる可能性があります。また、AIが生成した画像や文章についても、必ず自社や依頼者に著作権が発生するとは限りません。
プロンプト制作を受託する場合には、少なくとも次の点を契約書で決めておきましょう。
プロンプト及び納品物の利用範囲
AIタレントやバーチャルヒューマンを制作する場合には、さらに注意が必要です。
実在する人物の顔、声、動作などを利用する場合には、本人との契約において利用期間、利用媒体、広告利用の可否、改変の範囲、海外利用、契約終了後の取扱いなどを明確にします。
実在しないAIタレントであっても、既存の芸能人やキャラクターと酷似していないかを確認し、キャラクター名やロゴについては商標登録も検討しましょう。
当税理士事務所の顧客で実際に損害賠償請求をされた方はいませんが、今後はそういった訴訟が増える可能性もあるので、会社設立後は十分に注意して経営したいですね。
少人数で生成AIコンサルティングやプロンプト制作を始める場合、株式会社と合同会社のどちらでも事業を行えます。設立後の法人税との税率についてはどちらも同じですが、設立費用などは変わってきます。
合同会社は、設立費用を抑えやすく、定款の公証人による認証が不要です。まずは一人又は少人数で事業を始め、外部からの出資を予定していない方に向いています。
一方、株式会社は、取引先からの認知度が高く、将来的な資金調達、株式譲渡、役員の追加などに対応しやすいという特徴があります。
大手企業からの受託や、AIタレント事業の拡大、投資家からの出資を想定している場合には、株式会社が適していることがあります。
単純に設立費用だけで決めず、今後の取引先、共同経営者、資金調達及び事業売却の可能性まで考えて選択しましょう。
法律上は少額の資本金でも会社を設立できます。
しかし、資本金が極端に少ないと、生成AIサービスの利用料、広告費、外注費、ウェブサイト制作費などを支払っただけで資金不足となってしまいます。
事業開始後数か月分の運転資金を考えて、無理のない資本金額を設定することが大切です。
法人口座を申し込む際には、「AI関連事業」とだけ説明するのではなく、具体的なサービス内容と収益の発生方法を示しましょう。なお、資本金が1万円や10万円だと、銀行口座開設で苦戦する可能性が高まるので、もう少し多くしたいところです。50万円は欲しいかなと思います。
会社のウェブサイト、代表者の経歴、過去の制作実績、業務委託契約書、見積書、事業計画書などを用意しておくと、実態のある事業であることを説明しやすくなります。
設立直後の法人は、一定の要件を満たす場合、消費税の免税事業者となります。
ただし、生成AIコンサルティングやプロンプト制作は法人との取引が多いため、取引先から適格請求書の発行を求められる可能性があります。会社設立時にインボイス登録をするかどうかは、取引先、売上見込み、仕入れや外注費の金額を確認して判断しましょう。
インボイス登録していないと値切り交渉されたり、取引しないという判断をされてしまう可能性があるので、売上の拡大を優先する場合には、登録した方がよいと考えております。
また、法人から代表者に役員報酬を支給する場合には、原則として社会保険への加入が必要です。
会社設立による税金だけを考えるのではなく、法人税、所得税、消費税及び社会保険料をまとめて試算することが重要です。
生成AI導入コンサルティング、プロンプト制作、バーチャルヒューマン・AIタレント制作は、今後さらに市場の拡大が期待される分野です。
その一方で、事業内容が新しいため、定款の事業目的、契約関係、知的財産権、法人口座、インボイス登録など、設立前に検討すべき事項が多くあります。
東京会社設立パートナーズでは、株式会社・合同会社の設立から、設立後の税務申告、会計処理、役員報酬の設定、節税及び資金繰りまで継続してサポートしています。
「生成AIの事業内容を定款にどう記載すればよいか分からない」
「個人事業主のまま続けるか、法人化するか迷っている」
「AIタレント事業に適した会社を設立したい」
という方も、まずはお気軽にご相談ください。現在の事業内容と今後の展開を確認したうえで、生成AI関連事業に合った会社設立をご提案いたします。

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